Arcangel Fernandez 松 / ハカランダ単板 極上品
(要所サイズ)
弦長:650mm
ナット幅:51.5mm
ナット部弦幅:42.0mm
12F位置ネック幅:61.05mm
ブリッジ部弦幅:57.0m
弦高:12F6弦4.0mm、1弦=3.8mm
修理歴:なし
その他:ポジション・マークなし
付属品:ケース、クロス、弦
希代の名工:アルカンヘル・フェルナンデス。
師であるマルセロ・バルベロが1956年逝去、未亡人の為のいくつかの作品を完成させた後、同年に自らの工房を立ち上げます。本作品はその翌年にあたる、最初期の力作といえます。
いわゆるアルカンヘル器の音を形容する際しばしば云われる、「音の純度が高く、音質は固く、弦の張りが大変強い」という印象とはやや異なります。
晩年作に見られる明るさ・明瞭さ、音の強靭さとはまた違う、ある意味で師マルセロ一世の影響を感じさせる、滋味のある音作りとなっています。弦の張りは中庸で弾き易く、落ち着きのある音にしっかりとした深みと、どこか影の部分も感じとることができます。
製作から67年、奇跡とも言える極めて美しい状態を保持した作品です。セラック塗装も美しく、表面板の演奏傷も極めて少ない。ネックの状態も申し分ありません。
ネック裏に打痕修正が1か所あります。また糸巻きが最高級ロジャース製(ブーシェタイプ)に換装されていますが、糸巻きプレートの一部が加工されています。
ロゼッタなど、やや味気ないデザインのものも見られる後年のアルカンヘルですが、最初期の意気を感じる優美なロゼッタと渕飾りが目を惹きます。
音も現役を張れる、生き生きととした力のある作品です。
貴重・希少な初期アルカンヘル自作品、ベストコンディションの極美品です。